こんばんは。
たまこです。
たまたま見た、NHKの餅ばあちゃんの番組が、素晴らしすぎました。
毒親育ちには、感じるところの多いストーリーです。
NHKのサイトに登録すると、しばらくは見ることができるようです。
餅ばあちゃんこと桑田ミサオさんは御年93歳。
青森県五所川原でお母様直伝の笹餅を年間5万個、たったひとりで全て手作りしているツワモノです。
歯並びの美しい白い歯と優しい目。
チャーミングな笑顔にほれぼれします。
餅ばあちゃんは4人姉妹の末っ子。
お父様が早くに亡くなり、お母様が一人で4人の子供たちを育てられました。
まさに女手一つで子育てを全うされたのです。
そのお母様とのエピソードがたくさん出てきます。
なかでも次の話はぐっときました。
餅ばあちゃんが小さい頃、お母様と2人でお弁当を持って畑に行った時のこと。
お弁当を食べてすっかりいい気持ちになり、ついつい眠ってしまいました。
気が付くと、お母様が大汗をかきながら畑の草取りをしています。
「起こしてくれたらよかったのに。」
そう言うミサオさんに、お母様はこう答えるのです。
「ミサオの寝顔があんまり可愛いから、もったいなくて起こさなかったのよ。」
何て素敵なお母様でしょう。
餅ばあちゃんは、この時のことを思い出すと、今でも涙が出るそうです。
こんな風に言われたら、
「ああ、私は生きていていいんだな。」と思えます。
お母様がどれほど娘を可愛いと感じていらしたかが伝わってきます。
女手一つでたくさん苦労しているはずなのに、そんなことは微塵も感じさせません。
19歳で親の決めた相手と結婚した餅ばあちゃん。
やがて子宝に恵まれ、何人かお子様がいらっしゃいます。
子供に手がかかり負担に感じていた時、
「お母さんは私を育てるのは大変だと思ったことはない?」と訊いたそうです。
お母様は、こう答えます。
「子育てが大変だなんて、一度も思ったことはないわ」
母がどれだけ大変だったかを思うと、そんな質問をした自分を悔いたと、ミサオさんは仰います。
「たまこは自慢の娘よ。」
私の母は人前では、そう言います。
それを聞くと、却って複雑な悲しい気持ちになります。
私と2人の時には、母からそんな言葉をかけられたことがないからです。
母とは心の通い合う会話をしたことがないからです。
餅ばあちゃんのお母様は、子供本人に直接話しかけています。
私自身はそんな体験をすることが叶わなかったけれど、
餅ばあちゃんの物語から、とても癒されるのです。
本来母親とはこんな風なんだと感じ、疑似体験できるからです。
餅ばあちゃんは息子さんご夫婦と同居しています。
ところが、息子さんとその奥様に、同時に癌がみつかり、自宅療養が始まりました。
なんということでしょう。
93歳の餅ばあちゃんが、笹餅を作るかたわら、2人の食事を作ったり、介護をするという、考えられない事態です。
それなのに、当の本人は、
息子がおにぎりを美味しいと言って食べてくれた、と嬉しそう。
「大変じゃないと言ったら嘘だけれど、こんなに忙しい90代はいないわね」
と言って笑っていました。
お母様と同じように、息子さんにも無条件の愛を注いでいらっしゃるのでしょう。
笹餅を作り始めたのは、どなたかのお見舞いに持っていった時に、その方が涙されたのがきっかけでした。
そんなに喜んでもらえるのなら、これを作ろう。
そう決意して、母直伝の作り方に工夫を重ねていきます。
笹餅2つで100グラム弱。
秤を使わず、手の感覚だけで正確に重さをそろえることができる餅ばあちゃん。
「手は神様。神様が教えてくれる。」
のだそうです。
そんな風に、自分の感覚を信じられることは、
無条件に子供を愛することとつながっているように感じます。
餅ばあちゃん、どうかいつまでもお元気で。
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